タイ旅行 2003年9月28日〜10月5日

7月23日(金)はれ 広州も晴れ

朝4時半起床。
夫が先にごみ捨てに出たので、一人で鍵をかけたら、バス停に行ってから、なんだか不安な気持ちになり、夫に見に行ってもらった。ちゃんと鍵はかかっていた。
それから、ぷりんの確認を忘れていたことを思い出したが、バスが立て続けに来たので、乗ってしまった。
だんだん二人とも不安な気持ちがつのってきたので、夫が駅からタクシーで見に行くことにした。
もう間に合わないかもと思ったが、ぎりぎりセーフでNEX3号に乗った。
これに乗れないと、きっと飛行機に間に合わないんだよね。
それにグリーン券がもったいないもん。
1500円ちょっとのタクシー代だったので、2千円投げつけてタクシーを降りたらしい。
当然領収書ももらえず。
グリーン車に10年以上前に乗ったことのある夫は、飲み物がタダで、ビールも飲めるといっていたが、そういうものは何もなくて、喉が渇いてたまらなかったので、自動販売機で水を買ってきてもらう。
それからこんどは夫が洗面所のドアが閉まっていて、猫のトイレまでの通路が確保されないかもしれないというので、もう今日はシッターさんにお願いすることにした。
頼んでいたのは、明日とあさってだけなんだけど。

久しぶりに電車で行ったら、出発ロビーが遠かった。
もうちょっとエスカレーターが広ければいいのに。みんな荷物が大きいので、片側に寄ることができないんだよね。
LALのカウンターでチェックインするのは初めて。
カウンターがいっぱいあってすごいなー。
しかしカウンターがいっぱいあるわりに混んでいるのでなかなか列が前にすすまない。
飛行機は小さくて、2,3,2席だった。
窓際の2列にした。
一緒に行く人に電話。
待っているそうなので、大慌てでいく。
しかし、わたしたちは郵便局で手紙をださなくてはいけなかったので、結局そこで別れる。
彼らは何のために待っていたのだろうか。よくわかんない。

ラウンジに行ってみたかったが、駐車場の上で遠そうなのでやめ。
次回こそ見に行きたいが、どうなるだろうか。

夫がハンカチを忘れたので売店で買って、出国、免税店で買い物。
イシマの美容液と目の回りに使うのを買った。
目の下の血流をよくしてくれるそうな。
寝不足でくまが出ているのでこれに頼るしかない。
テンスアップ持つの忘れちゃったし。
後はシャネルで新色のネイル133。
深みのある赤でいい感じ。
この前はあった、アナスイが見つけられなかった。
金曜で混んでいて、人ごみもすごかったので、そのせいかな。

ゲート前まで行くと、一緒に行く人が二人座っていた。
挨拶する。
夫は数年ぶりに会う天才君(仮名:天才プログラマなので)に、『太ったねー』といわれていた。
もう一人は赤ジャケ(仮名)。

売店で、週刊文春とのど飴と柿の種(なぜか塩味)を買う。
わたしは普段、他人と会って話すことがあまりないので、汚いおじさんを見ると、反射的にやだ!と思ってしまう。
なので、売店とトイレで時間をつぶしていた。
それからシッターさんに電話。
留守番電話なので、今日もお願いしたいことと、家に電話してくれるようにという伝言を残す。

飛行機に乗る。
羽の後ろの席だった。
反対側に一緒に行く人たちを発見。

どうしようか迷ったが、ビールを1本飲むことにする。
機内食はそれなりに食べてしまった。
朝抜きだったので、おなかがすいていて。
しかも、最近脂っこいものを食べていなかったので、バターが美味しくて、いっぱい食べてしまった。
バターだけなめてても美味しい。やばいですね。
飛行機やレストランの個別にパックされているバター、美味しくて好きなんだけど、ここまで美味しく感じることはあまりなかったかもしれない。
鶏肉もみんな食べてしまった。ご飯は残したけど。
仮眠。

入国カードの記入をしていたら、中国人のS君が来た。
挨拶する。
『いつも美味しいケーキをありがとうございます』といわれた。
彼はカードを見て、ホテルが変わったといっていた。
せっかく調べたのにー。
もっといいホテルだそうだからうれしいけど。

広州の空港は小さかった。
荷物が出てくるビラビラがついているところ、あそこの向こうはもう外なの。
だから、出てくるのはわりと早かった。
2泊3日なのに、でっかいスーツケースが何個かあった。
何持ってきたんだろう。

出るとお迎えの若い男性が寄ってきたんだけど、この人の服装が、チンピラだったの。
グレーの薄手のスーツで中に白の開襟シャツみたいなのを着ていて、顔も黙ってるちょっと怖い感じ。
日本で歩いてたらみんなよけていくことでしょう。
名刺をいただく。私は名刺を忘れたので、というか、日本語だけだしいらないやと思って持たなかったんだけど、やはり必要だったかも。
名刺をせっかくもらったのに、その人がだれなのかわからない。
あとで聞いたら社長だった。
彼のことはマイクさん(仮名)と呼びます。

名刺交換ののち、車へ。
バンとセダンが何台か来ていて、運転手は社員みたい。
通訳の女性と同じ車に乗った。
黒いセダンが見たことないマークで、後ろに回ってみたら、漢字の名前だった。
前のマークは、中の字のアレンジみたい。
これは中国車なんだ。はじめて見ました。
タクシーは、フォルクスワーゲンのセダンが多かったけど、後部右側には漢字の名前が入っている。
中国産のフォルクスワーゲンですね。

ホテルについて、お部屋に行く。
エレベーターで『何時集合ですか』と聞いたら『30分後です、1時間遅らせてください』といわれた。
わたしは30分後でしょうと言ったが、夫は1時間半後だと言い張るので、ゆっくり支度していたら、電話がかかってきた。
もうみんなロビーでずっと待ってるだってー。
うもー、だから言ったじゃないのよ、と怒りまくる。
髪をフレンチツイストにしたいのに、いらいらしてうまくできない。
もう一人でいってよといって怒っていたら、下に行って説明してくるといって出て行って、戻ってきたら、待ってるから行こうって。
ロビーにはもう通訳しか残っていなかった。
パスポートを渡して車に乗る。

お部屋からの眺め。夫の腕がガラスに映ってしまっている。


会社に着くと、なぜだかおそろいのチャイナドレスを着た女性たちが案内してくれる。
コンパニオンを雇ったんではなくて、社員のようだ。
日本でやったら、セクハラで訴えられるだろうなあ。
一人の子は細くって、すらっとしていて、頭が信じられないほど小さくて、とってもキュート。
夫はそばでどうやったらああいう人になれるんだろうといっている。
そりゃあ、違う親から生まれるしかないでしょう。
彼女はずっと案内してくれる人で、ケリーさん(仮名)という。

マイクさん、今度は黒と紫のストライプのシャツに、黒地に白い花模様のネクタイをしてらっしゃいます。
徹底した服装センスです。
こういう服装が、たしかに似合うんだけどね。
他の服も似合うんじゃないかなあ。
にっこりすると素敵な人なので、惜しいと思う。

夫が新会社の日本人社長、かっちゃん(仮名)に遅れたことを謝ると、いやー、予定がどんどん変わるもんですからといっていた。

会社を見学して、新会社のオフィスに案内される。
窓からの眺めが緑が多くていい。白雲山といっていたようだったけど、山というほどの高さはないようだった
すごいでかい木の机が二つ置いてある。色はこげ茶。
いいなあ。日本で買ったらいくらするかなあ。
通訳の人があれは安いけど、値段をいったら怒られるので言えませんといっていた。

お水をいただいて工場見学。
中国人の若い娘さんがずらっと並んで、ちまちました作業をしているところを想像していたのに、だだっ広いところに4、5人しかいなくてがっかり。
しかも一人は男子だし。
この男子が13歳くらいにしか見えないんだけど、中学は出ているはずだそうだ。
適当な工場のわりにISOが取れている。
日本ではありえない。こういうのも、大陸的って言うのかしら。
ここでは夫が前の前の会社で作った製品の、コピー品を作っている。

オフィスに戻って、中国茶を出してもらった。
マイクさんはタバコを自分でブレンドして巻いていて、それをみんなに勧めてくれる。
喫煙者は2人しかいなかったが、一人(天才君(仮名))は向こうで吸ってきますといって部屋を出て行き、もう一人(研究所所長なので、所長と呼びます)は堂々とソファに座って吸っていた。
チェリーの匂いで、そんなに煙たくない。
手巻きのマシンといろんな葉っぱを持ってきて見せてくれた。
手巻きといっても巻くわけではなくて、フィルターつきの紙の筒にそのマシンで詰め込むようになっている。
面白い。
中国の人って、こういうことする人が多いらしい。
習慣で吸うというより、楽しんでいるのね。だから本数は少ないんだって。
葉巻みたいなもんかな。
今度プレゼントしますとマイクさんが所長に言っていた。
日本でも売っていて、7千円くらいだそうだ。ドイツ製。

エレベーターホールで式典。
風船やら垂れ幕やらで飾ってあって、なんかかわいい。
記者と、TV局まで来ている。
ニュースでやるのかなあ。見れないのが残念だ。
マイクさんのスピーチ。中国人は、1センテンスごとに拍手していた。
そういうマナーなのだろうか。
日本人は、その後の通訳の言葉を聞かなくちゃいけないので、拍手できない。
かっちゃんのスピーチの後、みんなではじっこによっていったなと思ったら、爆竹が鳴って驚いた。
上からリボンが降ってくる。
中国だなあ。

あの壁についているリボンの塊のようなのが爆竹だったみたい


車に乗るために外に出ると、ビルの裏は民家で、犬を飼っていた。
中国には生き物は何もいないといううわさを聞いたことがあるけど、嘘だったらしい。
引き綱をつけられた小型犬一匹と、放してある黒い犬が2匹いた。
黒い犬は日本では見ない犬だったので、あれは何でしょうと通訳の女性に尋ねると、犬のことはくわしくないそうだ。

黒いワンコ。左のはちょっと茶色い。


車に分譲して、パーチー会場へ向かう。
動物病院発見。
やっぱり、ペット飼ってるじゃん。

会場では、日本から来た人以外、人が来ていない。
マイクさんは、あちこちに電話をかけまくっているようだ。
金曜日だから渋滞していて着かないらしいと誰かが言っていた。
地元の人なんだから、それくらいわかっているはずでは?

ビールが注がれた。
隣の隣のヒゲクマオヤジが『ねー、これ飲んじゃだめなの?乾杯とかしないといけないの?』と怒りだした。
Sくんが、飲んでもいいといったので、みんな飲みだした。
わたしは食べ物がないので飲まない。
結局みんなが来たのは1時間後(7時)であった。
まずスピーチ。
かっちゃんはすごい緊張していた。
ホテルでも様子が変だったのは、これが気になってたからなのね。
夫の隣のおじさん(黄色いパンツにえんじ色のジャケットという信じられない服装なので、赤ジャケと呼ぶ)ったら、声出して笑ってるし。失礼だぞ。
TV局はこっちにも来ていた。

あとは来賓の紹介があったんだけど、夫の次に名前を呼ばれてびっくりした。
あわてて立ち上がってお辞儀したけど、変だったのに違いない。
しくしく。

最初に出た、ピータンときゅうりの和え物が美味しかった。赤い唐辛子の輪切りが入っていて、辛い。
これ美味しいから、家でも作ろうかなといっていたら、赤ジャケが『これは期待できそうだね』と言った。
豚の丸焼きの皮だけお皿に盛ったものが、おいしかった。
飴がけみたいでちょっと甘いんだけど、かりっとしている。

所長のスピーチはあまりにも長く無意味であった。
だれも聞いていなかったであろう。
スピーチが終わると、余興。
ダンスやら、歌やらが披露される。
やってる人はプロみたいだった。
日本からは、社長令嬢のヴァイオリン演奏。
アイネ・クライネ・ナハトムジークと、あともう2曲。
カラオケどうぞといわれたが、だれも歌わなかった。
中国人のちびっ子のヴァイオリン演奏もあった。
中国の曲みたいだった。
ヒゲクマが、『勝ってましたねえ。よかったですねー』と令嬢にいっていた。

そのあいだ、当然カンペー合戦なわけです。
でも、女性なんかは向こうから来ておきながら、飲み干さなかったりしたので、わりと楽だった。
わたしはごく少量しかないときを除いて、一気飲みはしなかった。
台湾ではそうは行かないらしい。
目が合ったらやらないといけないとか。
こういうゆるいところがやはり大陸的なのだろうか。
あと、円卓をグラスの底でコンコンたたいてからやるのが面白かった。
みんなでやると、ゴンゴンゴンゴンという音になる。
こういうのは台湾ではやらないらしい。

ヒゲクマが、カンペーを誘ってくる。
『奥さんもごいっしょに』
『いえ、けっこうです』
『奥さんもごいっしょに』
『いえ、けっこうです』
『奥さんもごいっしょに』
『いえ、けっこうです』
『奥さんもごいっしょに』
『いえ、けっこうです』
『奥さんもごいっしょに』
『いえ、けっこうです』
しつこいっての。
『おかしいなあ、飲めそうなんだけどなあ』
なんでばれたのだろうか。

料理はみんなおいしかった。
ふかひれもあった。
中国人は、来るのも遅かったが、帰るもの早く、後ろを向いたらだれもいなくなっていた。
それから壇上で記念撮影して、おみやげをもらう。
外に出るとライトアップされたビルが綺麗で、ヒゲクマが写真を撮ってくれた。
当然帰るつもりで車に乗ると、これから夜景を見に行くという。
S君は、ヒゲクマの名前を呼び捨てにして、飲ませなかったら怒ってたね、でもいっぱい飲んでたね、と言っていた。
赤ジャケもいっぱい飲んでいたとS君が言った。たしかに、彼はけっこうな年に見えるんだけど、出た料理を全て平らげていて、感心した。胃腸が丈夫なんだなあ。

ふかひれ。下に暖めるキャンドルがある。
この中でパーティーがありました


夜景が見えるところまではかなり遠かった。
車で山を登り、途中からは15分ほど徒歩で上るそうだ。
入り口でマイクさんがお金を払う。
歩いて上っている人がいっぱいいて、上半身裸の男性が多い。
中国の人って脱ぐの好きなのかな。
街中でもパンツ一枚の人を見かけた。
まわりは暗い山だけど、木をライトアップしてあって、これがまた中国的で面白い。
パチンコ屋さんによくある、花火のものもあった。

車を停めてからまたお金を払う。
わたしはハイヒールだったので、通訳さんがいっしょに下で待ってましょうかと言う。
でもなんか悔しいので、無理して登ることにする。
舗装してあるのがせめてもの救いだ。
ヒゲクマが『日本だと、こういうときは2次会って流れで、またお酒飲んだりするんだけどね〜』という。
『一生懸命考えてるけど、どうしても、登る理由が見つからないんだよなー』と終始ぶつぶつ言っていたが、結局登っていた。
わたしといっしょに下で待っていたかったのかな。
上のほうに売店があり、マイクさんがみんなにお水を買ってくれる。
またちょっと登って頂上。
人がいっぱいいた。


登りはそれほどでもなかったが、やはり下りはきつかった。
ハイヒールだからね。
下に着いたときは心底ほっといたしました。
また車に乗る。
やっと帰してもらえるのだろうか。
でもS君はまだ遊びたいみたいで、疲れた?ときいてくる。
大丈夫だけど、ちょっと眠いかな、と夫が言ったので助かった。
夫は早寝早起きだけど、S君やかっちゃんは、1時前には寝ないそうだ。
そのかわり朝が遅いんならいっしょだけどね。

ようやくホテルに到着。
みんなはマッサージに行くそうだが、わたしたちは部屋にもどった。
12時くらいだったかな。
今のうちにドライヤーを持ってきてもらい、とっとと顔を洗う。
もちろんすっかり酔いはさめているので、夫は飲んでから寝ると駄々をこねて缶ビールを1本飲んでいた。

ところで、わたしたちの部屋は川を見下ろしていて、川の上に部屋があるように見える、眺めのいい部屋だった。
いちばんいい部屋かも。
他の人たちと違って、二人で泊まるから広い部屋だし。



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